授業導入15分プラン「見え方は人によって違う」
「全員が同じように世界を見ている」という思い込みを、体験で崩すための導入プランです。道徳(相互理解)、理科(感覚器・脳)、総合学習(福祉・ユニバーサルデザイン)のいずれにも接続できます。
進行表
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 0–3分 | 導入の問い 「隣の人と自分は、同じものを同じように見ていると思いますか?」と聞き、挙手させる。理由は聞かずに「では確かめてみましょう」と進む。 |
| 3–8分 | 錯視ラボでミュラー・リヤー錯視 プロジェクターに表示し、スライダーで矢羽の角度を変えながら「2本の線、どちらが長く見える?」と問う。実は同じ長さだと種明かしした後も「同じに見えない」ことを全員で確認する。 ポイント: 「分かっていても、そう見えてしまう」のが脳の正常な働きだと伝える。 |
| 8–12分 | 色覚シミュレーターで見え方の違い 身近な画像(教室の掲示物や黒板の写真など)をアップロードし、P型・D型の見え方と比較スライダーで見せる。「この見え方の人がクラスに数人いてもおかしくない」と伝える(男性の約5%、約20人に1人)。 |
| 12–15分 | ふりかえり 下の問いかけから1〜2個選んで、ペアで話させるか書かせる。 |
ふりかえりの問いかけ例
- 「自分と見え方が違う人がいる」と知って、最初にどう感じた?
- 赤と緑の区別がつきにくい人がいるとしたら、この教室の掲示物で困るものはどれだろう?
- 「ちゃんと見て」「なんで分からないの」と言いたくなったとき、他にどんな可能性を考えられる?
注意点
見え方の違いをからかいの種にさせないこと。クラスには実際に色覚特性を持つ児童・生徒がいる可能性が高い前提で進めてください。「誰が見えにくいか」を探す活動にせず、特定の児童・生徒に「どう見えてるの?」と説明を求めるのも避けてください。主語は常に「人間の脳・目はこうなっている」です。
- 錯視の見え方の強さにも個人差があります。「そう見えない」と言う子を否定せず、「それも個人差」と拾ってください
- 時間が余ったらコントラスト感度テストやロービジョン体験に広げられます
発展
45〜50分の授業に拡張する場合は、後半でグループごとに「学校の中で、見え方の違う人が困りそうな場所」を探して発表する活動が接続しやすいです。進行の考え方はファシリテーターガイドも参考にしてください。